2015年03月

昭和測器株式会社のブログ
営業部の山田です。
ようやく春が近づいてきました。
趣味であるバイクのシーズンの到来です。

そこで、今回はバイクのエンジン振動にまつわるお話です。

我が家にはクラシックバイクとスポーツバイクの2台がありまして、それぞれ400CC単気筒と1000CC四気筒です。単純計算で排気量2.5倍、シリンダー数4倍の差があります。

気筒数

さて、実際に運転すると、どちらのバイクのほうが振動が大きいでしょうか。

バイクに馴染みのない方にはわかりにくいかもしれませんが、答えは「400CC単気筒」。
小さいバイクのほうが振動が大きいのです。
1000CC四気筒は一日500km走ってもあまり疲れませんが、400CC単気筒は一日300kmも走ると、手と足が痺れて体もクタクタになってしまいます。

──なぜでしょうか。

400CC単気筒は、シリンダー1つあたりの容量が400CC(容量400CC×1シリンダー=総排気量400CC)なのに対して、1000CC四気筒はシリンダー1つあたりの容量が250CC(容量250CC×4シリンダー=総排気量1000CC)となります。
つまり、400CC単気筒は「大きな振動を長い間隔で発生する」、1000CC四気筒は「小さな振動を短い間隔で発生する」のです。(下図はあくまで単純なイメージ。実際はもっと複雑なのでだいぶ違います)

波形

それぞれについて、少しだけ詳しく見ていきましょう。

レシプロエンジンは、シリンダー内の燃焼によりピストンが上下し、クランクシャフトを回します。
「単気筒」エンジンは、その名の通り大きなシリンダーがひとつだけ、という構造です。よって、ピストンヘッド(をはじめとする部品)も容量にあわせて大きくなり、耐久性も必要なのでより重くなります。
このような重量物がドッカンドッカンと上下するわけで、これが振動になります(1次振動)。
一応、クランクピンと反対側にバランスウェイトをのせることで振動を低減する仕組みになっていますが、100%打ち消すことはできません。

次に「四気筒」エンジンです。(今回はわかりやすく直列四気筒とします)
この場合、四つのシリンダーが直列に並んでいますので、その動作を2対2で180°逆位相にすれば、それぞれが発生する振動を互いに打ち消すことができます。

シリンダー図解

これによりエンジンは非常になめらかな振動となり、さらに吸排気効率も上がって高出力が実現されます。

──という訳で、振動の観点だけから見ると四気筒の圧勝なのですが、もちろん単気筒にも利点はあります。
○エンジン全体を軽くできる
○低回転からトルクを得られる
○熱害が少ない
そしてなにより、バイク乗りは振動を「鼓動感」と呼んで楽しむ傾向があります。
高性能&快適だけがすべてではない、なかなかに難しい工業製品なのです。


<自動車・バイク関係で振動計測をご検討のお客様は、ぜひ昭和測器 営業部へご相談ください>

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