2012年07月

昭和測器株式会社のブログ
こんにちは、営業部のSです。
7月に入りましたので、これから海や山のレジャー本番というところですね。私のように、数十年来振動の仕事をしてきた者には、海で波に揺られていても、この波は2秒に一回揺れるから0.5Hzだな、なんてことを思ってしまいます。
山へ行って強い風に吹かれると、風の息のサイクルを考えてしまいます。風は、いつも一定に吹いているのでなく、強くなったり弱くなったり、まるで人が息をするように周期的に吹きます。
この風の息が、大事故を引き起こしたことがあります。1940年米国ワシントン州のタコマ橋の落橋事故です。これは風による事故といわれていますので、私は風の息のサイクルが橋の共振点と一致して大きく揺れたのだな、と思っています。しかし、風が引き起こしたフラッター現象だという説もあり、良くはわかりません。
共振というのは、物が、自分の持っている固有振動数で揺れる現象で、前回述べた音叉のように、叩くと固有の振動数で揺れて、決まった音程の音を出すのがそうです。
建築物にも固有振動数があり、これを構造診断に利用する例があります。新幹線の高架の診断がそのひとつです。私は、鉄道の高架の揺れを測るお客様と関わっています。
振動を測ることで、高架が老朽化してないかどうかを診断するのです。
まず、30kgもある鉄の球で高架を叩きます。すると高架がゆらゆらと揺れるので、その振動を弊社の振動センサで測ります。
比較的新しい構造物は、ラーメン構造という柔構造になっているので、よく揺れます。旧来の建造物は、筋交いや壁で、がっちり固めて、できるだけ揺れない様にするのが丈夫の証でした。近来、高強度の鉄骨のおかげで、柱と梁とを強力に結合することで、揺れても破壊されにくい構造ができました。
地震では、揺れるけれども破壊されないという構造です。壁がないので、自由スペースが広くとれるのが利点です。
鉄の球で叩くと高架は、自分の振動数で揺れます。いわゆる共振点で揺れるので、振動波形を周波数分析することによって、高架の共振周波数を知ることができます。
もともと高架が健全なときの共振周波数がわかっていますので、それと比べます。共振周波数が低くなっているようだと、高架に何らかの欠陥があるということです。
地中部分が腐っていたり、コンクリートがひび割れていたりというわけです。このように、計測を日常的にすることで、鉄道の安全性が保たれています。

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